革の厚みに悩む
太い革は良くて薄い革はよくない?のようなイメージがあったかどうかわかりませんが、革の厚さは作品と場所によって革の厚みを変える必要があります。
全部同じ厚さだと見た目の問題に加えて機能的にも問題が発生します。
だから個人レザークラフターでも適材適所に合理的に使用する人の事を考えて厚みを決めていく必要があります。
革の厚さについて
0.1mm単位で革を漉いて調整している方もいますが、決まった厚さはありません。
全ては外観や機能をどこまで考えているのか、作家さんしだいです。
薄いと柔らかくて軽くて洗練されたデザインに見えます。
厚いと硬く頑丈になるけど重いし、ただ厚すぎると曲げにくくやぼったく弊害も生じます。
例えば財布のカードポケットが分厚すぎると 何枚目かカードを入れていくと窮屈になってきて出し入れしにくい。
また分厚ければ折り曲げた時にしわが生じやすい。
スーツには薄い財布が似合うなど使用するシチュエーションでも考える必要があります。
作品と使う革にあわせて自分のイメージを近づけましょう。
作品中の革の厚み(一覧)
下記の寸法はあくまでも参考でお願いします。
その理由ですが、ブランドモノの同じ革なら品質(厚みと硬さ)はある程度安定しているんですが、違う種類の革なら同じ厚さでも柔らかい、硬いなど硬さは異なってきます。
加えて作り手や使い手の好みもあるので この厚さで大丈夫とはいいと言いにくいんです。
作品 | 場所 | 厚み | 備考 |
---|---|---|---|
財布 | 表革 | 1.5~3.5mm | 革の種類や表面加工にもよる |
内革(インナー) | 0.8~1.5mm | ラウンドファイスナーの時 | |
札入れのマチ | 0.8~1mm | 薄くて丈夫 | |
カード段 | 0.8~1mm | 薄くて問題なし | |
カードベース | 0.8~-1.5mm | 薄くて丈夫 | |
キーホルダー | 1.2mm-1.5mm | 好みが分かれます | |
ポーチ | 外装 | 1-2mm | 丈夫で柔らかさも大事 |
小さな鞄 | 外装 | 2mm |
全面の厚さを調整するだけでなく、部分漉き、斜め漉きなどで対応する場合もよくあります。
薄い革だとヘリ返しも