レザークラフトするのに知っておきたい革の表面加工
同じ革でも、表面加工する事によってがらっと雰囲気だけでなく丈夫さや耐水性など機能も変わります。
革の表面に化粧を施すという表現でしょうか?
高級感のある革、シンプルで自然なナチュラル風など色々なことができます。
作品にあわせることによって より一層魅力が高まること間違いなしです。
ここではレザークラフト作品に用いられる代表的な表面加工を紹介します。
よく間違えられたり、わからないと言われるスエード、ベロア、ヌバックの違いは動物の種類や、どの面を磨くのかに毛足の長さなど質感も異なってきます。
毛足の短い順で言えばヌバック<スエード<ベロア
成牛革の裏面を毛羽立たせたベロアが一番長い毛足をもっているとされています。
種類 | 説明 |
---|---|
ヌメ革 |
レザークラフトでは定番の革でタンニンなめしの革を無染色で仕上げたものです。 素朴な匂いやなめらかな手触りが特徴で、最も革らしい風合いを感じられます。 そのままでも、染色してもバリエーション豊かに楽しめます。 使えば使うほど革の中に含まれるタンニン成分の酸化により 飴色と言われたりする美しい光沢のある風合いに変化していく経年変化(エイジング)に多くの方が魅了されています。 特徴 革らしい風合い 高い強度 味わいのある美しい経年変化 |
オイルレザー | 植物タンニンで鞣した革に、多量のオイルを浸み込ませた革 革にオイルを加えることで、耐水性と柔軟性が向上します。 同時に独特の艶と使い込むほどにオイルが染み出て独特の風合い作り出します。 爪をひっかけたくらいの浅い傷などは揉めば消えます。 特徴 しなやかなで しっとりした肌触り 上品な艶がある 耐久性がUP(ヌメ革に比べ傷にも強く、多少の水分もはじいてくれる) 色味や風合いの変化が楽しめる。 革本来の風合いがある。 |
ブライドルレザー | イギリスで1000年以上前から続く伝統レザー 植物タンニンなどでなめした成牛革に、ロウ(ワックス)を浸透させた革です。 最大の特徴は「ブルーム」と呼ばれる革の表面ににじみでている白い粉状 正体は浸透させている蜜蝋(ワックス)なんですが、これが使えば使うほどいい味わいに変化していきます。 もちろん、蜜蝋の成分が入っているので柔らかさを保ちながら耐久性を持っています。 特徴 ロウが浮きでた、ブルームの風合い 品のある光沢 キメが細かい 硬くて丈夫、耐久性が高い 張りがある。 重厚な風合いがある |
スエード |
子牛や豚など小動物の革(床面)を利用した起毛革です。 代表的な特徴は 毛足が長く柔らかな手触りで革自体が薄め ※ベロアに比べてると毛足は短い。 革の裏側(床面)をサンドペーパーなどで毛羽立たせ仕上げられます。 |
ベロア |
成牛革などの革(床面)を利用した同じ起毛革のひとつです。 革の裏側(床面)をサンドペーパーなどで磨いて起毛させた革のことです。 スエードと比較すると毛羽が長いです。 |
ヌバック |
スエードやベロアとは反対に、革の表面(銀面)を起毛させた革です。
スエード、ベロアに比べると毛足はきめ細かく短く光沢感もあります。 手触りはしっとりしていて繊細な感じです。 |
型押し |
エンボスレザーとも呼ばれ 表面模様が立体的です。 革の表面(銀面)に凹凸を刻印した金属板をプレスして革に模様をつけています。 型押し技術が進歩し素人では見分けがつかないエキゾチックレザーの模様などもあります。 ※ヘビやワニなどの模様が多いです。 |
もみ革 |
なめした革を手や機械を使って揉むことでシボ(模様)を付けた革。 揉む事によってシボができ、柔らかくなっているのが特徴です。 シボを付けることによって 独特の風合いを作り、柔らかく、傷を目立ちにくくします。 薬品を使ってに革にシボ(模様)をつけるのが「シュリンクレザー」になります。 |
シュリンク革 | なめしの段階で、熱や特殊薬品を用いて、革の表面を収縮(シュリンク)させてシボ(模様)を付けた革のことです。 薬品を使わずに革にシボ(模様)をつけるのが「もみ革」になります。 シボを付けることによって 独特の風合いを作り、柔らかく、傷を目立ちにくくします。 もみ革よりシボ立ちは強調される。 |
ガラス張り革 | つやつやとした表面でガラスやガラス革とも言われたりします。 革表面を平滑にして塗料や合成樹脂を吹き付けて仕上げたもの。 丈夫なので、靴や鞄などにも用いられます。 |
エナメル革 | 美しい光沢のなる表面で水や汚れに強い革になります。 パテントレザーとも言われます。 エレガントな雰囲気がいいですよね♪ |
もっと基礎を知りたい方
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LIA(一般社団法人日本皮革産業連合会)提供 |